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手洗い洗車のやり方|現役スタンドスタッフが手順7ステップで解説

手洗い洗車のやり方(現役スタンドスタッフが7ステップで解説) 洗車
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「自分の手で洗車をしてみたいけれど、傷を付けそうで怖い」
ガソリンスタンドの洗車受付で、お客様からいただく相談です。

結論からお伝えします。手洗い洗車の仕上がりは、力でも回数でもなく「道具の選び方」と「洗う順番」で決まります。順番を守れば初めてでも失敗しません。自己流でこすり始めると、ボディに付いた汚れを巻き込んで細かい傷を入れてしまいます。

筆者は三級自動車整備士とキーパーコーティング技術2級の資格を持ち、ガソリンスタンドで手洗い洗車とコーティングを日常業務として担当しています。本記事では、現場で実践している手順を7ステップで解説します。

手洗い洗車のメリット

洗車機と比べたときの手洗いの強みは、細部まで自分の目で見ながら洗える点です。

ドアノブの周り、ドアミラーの裏、ナンバープレートの縁。洗車機のブラシが届きにくい場所も、手洗いなら確実に汚れを落とせます。

もう1つの強みは、車の点検を兼ねられる点です。ボディに顔を近づけて洗うため、飛び石の傷やタイヤの溝の減りに気づけます。整備の仕事をしていると、洗車中に不具合を見つける場面が実際にあります。

洗車機が一律にダメというわけではありません。使い分けの考え方は別記事で解説しています。

手洗い洗車に必要な道具6つ

そろえる道具は6つです。

  • 中性カーシャンプー
  • 洗車用モップ(ボディ用とホイール用で2本)
  • マイクロファイバークロス(拭き上げ用2枚以上+ホイール用1枚)
  • バケツ2つ(シャンプー用とすすぎ用)
  • ホースまたは高圧洗浄機
  • ホイールクリーナー

ボディを洗う道具は、スポンジより洗車用モップをおすすめします。キーパーの「ラ・モップ」のような長い毛足のタイプは泡をたっぷり抱え、砂などの硬い汚れをかみにくいので塗装にやさしいからです。筆者の職場でも、ボディ洗いはモップと決まっています。

マイクロファイバークロスは拭き上げ専用と考えてください。クロスで直接こすって洗うと、繊維に汚れが絡んで傷の原因になります。

ホイールにはブレーキダスト(鉄粉)が付きます。シャンプーだけでは落ちにくいため、専用のホイールクリーナーを1本用意してください。汚れを化学の力で分解するので、力を入れてこする必要がありません。

シャンプーはボトル裏の液性表示を確認し、「中性」と書かれた製品を選びます。洗浄力の強いアルカリ性や研磨剤入りは、汚れと一緒にワックスやコーティングまで傷めるおそれがあります。

選び方の条件と、店で使っているシャンプーはカーシャンプーのおすすめの記事にまとめています。

道具の詳しい選び方と価格の目安は、初心者向けの洗車セットの記事で解説しています。

洗車前に確認する3つのこと

炎天下と直射日光を避ける

洗車に向くのは、曇りの日か朝夕の涼しい時間帯です。

真夏の炎天下では、すすぎの水が数分でボディの上で乾きます。乾いた水滴はミネラル分が白い跡になる「水じみ」に変わり、シャンプーの成分も焼き付きます。ボディに触れて熱いと感じたら、時間帯を変えるか日陰に移動してください。

時間に余裕を持つ

初めての手洗い洗車は、準備と片付けを含めて90分を見てください。

途中で時間切れになる展開が、いちばんよくありません。シャンプーが乾いてシミになり、拭き上げ前の水滴が乾いて水じみになります。時間が足りない日は、無理をせず水洗いだけにとどめる判断も有効です。

服装から金具をなくす

ベルトのバックル、時計、指輪は、ボディに当たると傷を作ります。

外せるものは外し、ファスナーや金具のない服装で作業してください。夏場は帽子と飲み物の用意もお忘れなく。

手洗い洗車の手順7ステップ

手順1:ホイール・タイヤと車体の下側から洗う

最初に洗うのはボディではなく、ホイールとタイヤです。

ホイールにはブレーキダスト(鉄粉)や泥など、車全体でもっとも強い汚れが付いています。ボディを先に洗うと、ホイールを洗った際の泥はねがきれいなボディに飛んでしまいます。モップはホイール用を使い、ボディ用と共用しないでください。

あわせて、手の届く範囲でタイヤハウスの内側と、フロント・サイド・リヤの下側(地面に向いた面)も洗います。下回りは砂と泥がもっとも溜まる場所です。先に落としておくと、ボディを洗う際にモップが砂を拾って傷を入れる事態を防げます。

手順2:ボディ全体に水をかけて汚れを流す

シャンプーの前に、たっぷりの水で砂ぼこりや浮いた汚れを洗い流します。

順番は屋根からボンネット、ドア、バンパーへ。上から下が鉄則です。汚れが残ったままこすると、砂やホコリの粒がやすりの役割をして塗装に細かい傷を入れます。

水だけの工程に3〜5分かけてください。ボディの温度が下がり、シャンプーや水滴が乾くまでの時間を稼げる効果もあります。

手順3:シャンプーをよく泡立てる

バケツにシャンプーを入れ、ホースの水を勢いよく注いで泡立てます。

泡の量は多いほど良好です。泡と水がクッションになり、モップと塗装の間で砂や汚れを浮かせて運んでくれます。

バケツはもう1つ、すすぎ用に真水を張っておきます。モップが拾った汚れをシャンプー液に混ぜないための備えです。

手順4:泡で撫でるように洗う

泡をボディに乗せ、力を入れずに撫でて洗います。

スタンドで数えきれないほど洗車をしてきましたが、強くこすったほうがきれいになった経験は一度もありません。泡で落ちない汚れは無理にこすらず、拭き上げの工程で対処します(手順6で解説します)。

洗う順番には現場流の導線があります。先に側面、後から上面です。

側面は右のフロントフェンダーから後方へ回って一周し、フロントバンパーまで洗います。上面はボンネットの右半分から右側の屋根→トランクの上→左側の屋根と進み、ボンネットの左半分で洗い終えます。

側面から洗う理由は乾きやすさにあります。手順2でかけた水は、側面では流れ落ちてすぐ乾き始め、上面には残ります。乾きやすい側面を先に、水が残っている上面を後に回すと、乾いたボディをこする事態を避けられます。導線を固定すると洗い残しもなくなり、作業も速くなります。順番の全体像は洗車の順番の記事で解説しています。

1〜2パネル洗うごとに、すすぎ用のバケツでモップに付いた汚れを落としてください。

手順5:上から下へ一気にすすぐ

全体を洗い終えたら、シャンプーが乾く前に上から下へ水で流します。

「1パネル洗うたびに水で流す」やり方は、現場ではおすすめしていません。乾きかけの水滴を何度も作ることになり、水垢の原因になるからです。手早く洗って、一気にすすぐのが正解です。

見落としやすい場所はドアミラーの裏、ドアノブの周り、モール(窓枠のゴム)の際です。すすぎ残しは白い筋になって残ります。

手順6:濡らして絞ったクロスで拭き上げる

拭き上げには吸水性の高いマイクロファイバークロスを使います。筆者の職場で使っているのは、緑色の「キーパークロス」です。

クロスは乾いたまま使いません。水に濡らしてしっかり絞り、四つ折りにしてから拭き上げるのが現場流です。濡らして絞る一番の目的は、傷を作らないこと。乾いたクロスは滑りが悪く、拭きムラも出ます。

四つ折りにすると力が均等にかかり、面を替えながら最後まできれいな面で拭けます。

拭くときは押し付けずに滑らせてください。体重をかけると、クロスに絡んだわずかな汚れで傷が入ります。

泡で落ちなかった汚れは、拭き上げのタイミングで対処します。塗装表面用のクリーナー(キーパーの「ミネラルオフ」など)をクロスに付けて拭き取ってください。こすって落ちなかった汚れが意外なほど取れます。

水滴を残さない意識も重要です。残った水滴は乾くと水じみになります。

手順7:細部とホイールを拭いて仕上げる

最後に、ドアを開けた内側の縁、トランクの縁、ボンネットの裏とエンジンルーム周りの縁、給油口の蓋の裏からキャップの周りまでを拭きます。

見えない部分に残った水は、走り出したあとに垂れてきて、拭き上げ済みのボディに筋を作ります。スタンドの手洗い洗車でも、仕上げの確認は必ずドアと給油口を開けて行います。

仕上げのいちばん最後に、ホイールを拭き上げてください。手順1で洗ったホイールを放置すると、水滴が乾いて水じみだらけになります。ブレーキダストが付くので、ボディ用とは別のクロスを使います。

手洗い洗車でやりがちな失敗4つ

汚れを流さずにいきなりこすり始める

もっとも多い失敗です。

洗車前のボディには、砂やホコリのほかにも目に見えにくい汚れが付いています。水で流さないままモップやスポンジを動かすと、硬い粒を引きずって塗装に傷を付けます。手順2の水かけ3〜5分を惜しまないでください。

道具をボディとホイールで共用する

ホイールを洗った道具には、ブレーキダストの鉄粉が残っています。

同じ道具でボディを洗うと、鉄粉で塗装を削る結果になります。モップもクロスも、ボディ用とホイール用は必ず分けてください。

落ちない汚れを力でこする

鳥のフンや虫の死骸は、濡らしたクロスを当てるだけでは取れません。

力ずくでこすると跡が残ります。虫取り用のクリーナーでふやかしてから、こすらずに拭き取ってください。乾いたまま剥がすのは厳禁です。

拭き上げを省略する

「走れば水は飛ぶ」と自然乾燥に任せると、ボディ全体が水じみだらけになります。

走行中のホコリが濡れたボディに付く問題もあります。拭き上げまで終えて、洗車は完了と考えてください。

手洗い洗車のよくある質問

どのくらいの頻度で洗えばよいですか?

目安は月1回、屋外保管や黒などの濃色車なら2週間に1回です。頻度の詳しい考え方は別記事で解説しています。

鳥のフンや虫、花粉や黄砂が付いたときは、頻度に関係なく早めに落としてください。放置すると塗装を侵し、通常の洗車では落ちなくなります。

黒などの濃色車で傷が気になる場合は、黒い車の洗車傷対策の記事もあわせて確認してください。

水洗いだけでも効果はありますか?

砂ぼこりを落とす目的なら、水洗いだけでも十分に意味があります。

油分を含む汚れや固着した水じみは、水だけでは落ちません。「普段はこまめに水洗い、月1回シャンプー洗車」という組み合わせが現実的です。

コーティング車も同じやり方でよいですか?

基本の流れは同じです。中性シャンプーの泡で撫でて洗い、水滴を残さず拭き上げます。

硬化期間の確認やメンテナンス剤の使い方など、コーティング車ならではの注意点はコーティング車の洗車のやり方で解説しています。

時間はどのくらいかかりますか?

初めてなら、準備と片付けを含めて90分が目安です。

手順と導線が身につくと、1時間前後まで縮まります。時間が読めない日は、水洗いだけに切り替える判断も選択肢です。

まとめ:汚れを先に落とし、泡で撫でて、水を残さない

手洗い洗車で覚えることは、突き詰めると3つです。

  1. ホイール・下回り・水かけで、汚れを先に落とす
  2. 中性シャンプーの泡で撫でて、一気にすすぐ
  3. 水滴を細部まで残さず拭き上げる

高い道具も特別な技術も要りません。順番を守った洗車を重ねるだけで、ボディの状態は確実に変わります。洗う順番の理屈は、洗車の順番の記事でさらに掘り下げて解説しています。

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