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車の乗り換え時期は何年か|距離が少ない車で効くのは「ゴム・サビ・税金」です

整備工場のリフトで持ち上げられた車を下から見た様子。マフラーやサスペンション、タイヤなど下回りが見えている 買取・売却
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「距離はそんなに走っていないのに、もう8年目なんです」

車検の見積もりを担当していると、年数だけが気になっている方によく出会います。

結論からお伝えします。走行距離が少なくても、年数だけで進むものが3つあります。ゴム部品の劣化、下回りのサビ、税金です。

逆に言えば、年数で心配すべきものは3つだけです。エンジンやミッションは、整備を続けていれば年数だけでは傷みません。

筆者は三級自動車ガソリン・エンジン整備士です。自動車整備工場でバス・トラック・乗用車の整備を3年担当し、現在はガソリンスタンドで車検の見積もりと整備作業を担当しています。

査定や買取の実務は担当していません。相場や交渉の話は書けないため、本記事では車の状態から見た判断だけをお伝えします。

結論|年数で効くのは3つだけです

進むもの何で進むか気づける場所
ゴム部品の劣化時間車検の下回り点検
下回りのサビ時間と環境車検の下回り点検
税金初回登録からの年数納税通知書

3つに共通するのは、走らせていなくても進むという点です。ガレージに置いてあるだけの車でも同じように進みます。

年数を数えて不安になるより、3つの状態を確かめるほうが早く答えが出ます。

走行距離が多い車は、判断の軸が変わります

本記事は「距離は少ないのに年数が経った車」の話です。

走行距離が伸びている車は、年数ではなく、これから出ていく修理代で決まります。判断の軸がまるごと変わるため、走行距離10万キロの車は売れますにまとめました。

自分の車がどちらに近いかを先に決めてから、読み進めてください。

1. ゴム部品は、走らせなくても劣化します

車の下回りには、ゴムのカバーが何か所も付いています。

代表的なものがタイロッドエンドブーツなどのブーツ類です。中のグリスを守るために被せてあります。ゴムのため、時間の経過で硬くなり、ひび割れが出ます。

破れたまま走ると、中にグリスが残りません。水と砂が入り、内部が傷みます。カバーだけの交換で済んだはずの場所が、部品ごとの交換に変わります。

タイヤも同じです。溝が残っていても、側面にひび割れが出ていれば交換の対象です。走っていない車ほど「まだ溝がある」と判断されやすく、見落とされます。

ゴム部品は、車検の下回り点検で見つかります。年数だけが気になっているなら、次の車検で下回りをよく見てもらってください。

2. 下回りのサビは、乗らない車ほど見落とされます

サビは走行距離ではなく、時間と環境で進みます。

普段あまり乗らない車もサビます。 走る車ほど傷むという印象がありますが、現場で見ていると逆のことが起こります。乗らない車は下回りを洗う機会も少なく、付いたものが落ちないまま残ります。

進み方によっては、足回りやマフラーに穴が開くところまで行きます。整備で実際に見た車については、冬の洗車頻度は「雪が降るかどうか」で別の話ですという記事にまとめました。

サビが構造部分に達している車は、直しながら乗るという前提が崩れます。年数で乗り換えを考えるとき、いちばん重く見るべき項目です。

3. 税金は、年数で上がります

3つのなかで、唯一はっきりした数字で決まるのが税金です。

自動車税種別割には、環境負荷の大きい車を重くする決まりがあります。東京都の場合、初回新規登録からガソリン車・LPG車は13年、ディーゼル車は11年を超えると、概ね15%の重課が適用されます(東京都主税局)。

見落とされやすい点が2つあります。

ディーゼル車は13年ではなく11年です

ディーゼル車の区切りは2年早く来ます。年数だけで判断するなら、自分の車の燃料を先に確認してください。

ハイブリッド車は重課の対象外です

ガソリンを燃料とするハイブリッド車は、重課の対象から外れています。13年を超えても自動車税は上がりません。

税率や対象は都道府県で異なる場合があります。自分の車の扱いは、お住まいの都道府県の公式ページで確認してください。

車検のたびに納める自動車重量税も、経過年数で変わる仕組みがあります。金額は車両重量とエコカー区分で変わるため、一律には示せません。国土交通省の「次回自動車重量税額照会サービス」で、車台番号から次回の税額を確認できます。

「まだ乗れます」とお伝えする車

見積もりを渡すとき、こちらから「まだ乗れます」とお伝えする車があります。

  • 整備をしっかり続けてきた車
  • これからも車のケアを続けるつもりがある方
  • 交換が必要な箇所が少ない車

年数が経っていても、手をかけてきた車は状態が素直です。エンジンやミッションは、整備を続けていれば年数だけでは傷みません。

売る立場にいると、この一言は言いにくい言葉です。乗り換えを勧めたほうが、店の売上にはつながります。

それでも、状態が良い車に乗り換えを勧める理由はありません。

「早めに考えたほうがいい」とお伝えする車

逆に、早めに考えたほうがよいとお伝えするのは、次のような車です。

  • 下回りのサビがひどい車
  • 交換が必要な部品が多い車
  • 年式が古く、部品の供給が不安な車
  • すでに乗り換えを考えている方

交換が必要な箇所が多い車は、1回直しても次の車検で同じ金額が並びます。今回で終わる出費か、次も続く出費かを見てください。

すでに乗り換えを考えている方に、引き止める言い方はしません。気持ちが決まっている場合、直しても納得にはつながりません。

走らない車で、もう1つ気をつけること

距離が伸びない乗り方には、エンジンオイルの側にも影響が出ます。短い距離の運転を繰り返すと、オイルの傷み方が変わります。

交換の時期を距離だけで決めていると、間に合わなくなります。詳しくはオイル交換の時期は「5,000km」じゃないで解説しています。

よくある質問

平均で何年乗るものですか?

平均を調べても、自分の車の答えにはなりません。同じ年数でも、走行距離と整備の履歴で状態は変わります。

年数を数えるより、ゴム・サビ・税金の3つを確かめるほうが早く決まります。

車検を通してすぐ売るのは損ですか?

査定額にどう反映されるかは専門ではないため、断定は避けます。

整備の側から見ると、答えは2つに割れます。

支払った側から見れば、使い切れません。 大きな交換をしたばかりの車は、次の2年の出費が減ります。直した直後に手放すと、減った分の恩恵を自分では受けられません。

買う側から見ると、有利に働くと聞きます。 車検が長く残っている車は、次に乗る人が整備にかける手間が減ります。満了日までの期間は長いほうがよいとされます。

どちらがどれだけ効くかは査定額の話です。現場で聞く範囲では「車検が残っているほうが売りやすい」ものの、金額でいくら変わるかは書けません。

ディーラーで「そろそろ買い替えでは」と言われました

言われた内容ではなく、見積書の中身を見てください。交換が必要な箇所が何か所あるか、今回で終わるか続くかです。

判断材料は見積書に載っています。

見積書のどこを見るかは車検の見積書は3つに分かれていますという記事にまとめました。

手放すと決めたあとにやること

乗り換えを決めたら、査定に出す前に知っておくと損をしない話が3つあります。

売り先そのものを迷っているなら、ガソリンスタンドでも買取を受け付けています。車検証と走行距離、写真をタブレットに入力して評価額を出す形です。向いている人と向いていない人はガソリンスタンドで車を売るときの仕組みにまとめました。

まとめ|年数で効くのは、ゴム・サビ・税金の3つ

  • 走行距離が少なくても、年数だけで進むものが3つある
  • ゴム部品は時間で硬くなる。ブーツ類とタイヤのひび割れは、走っていない車ほど見落とされる
  • 下回りのサビは時間と環境で進む。乗らない車もサビる。足回りやマフラーに穴が開くところまで行く
  • 自動車税はガソリン13年超で概ね15%の重課。ディーゼルは11年超、ハイブリッドは対象外
  • 整備を続けてきた車、交換箇所が少ない車は、年数が経っていてもまだ乗れる
  • 走行距離が伸びている車は、年数ではなく修理代で決まる(別記事)

年数を数えても、車は答えを返してくれません。下回りを見てもらい、納税通知書を確かめれば、答えは3つのなかにあります。

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